痒い所にヘアドライヤーの熱風を当てると、掻いた時のような気持ち良さを感じます。熱さを我慢できなくなったら熱風を離し、熱さがひいたらまた当てます。何度かこれを繰り返していると、痒みがおさまります。
なぜだか理由はわかりませんが、痒みの原因にかかわらず効きます。ただし、痒みがこれで治るかどうかは、痒みの原因によります。
- 蚊に刺されたあと
蚊に刺されたあとの痒みは、蚊が血を吸う前に注入する毒液(刺したことを動物に気付かれないための一種の麻酔薬)によるものです。掻くとますます痒くなります。掻かずにドライヤーであぶれば、たいてい痒みは治ります。熱が血流を促進し、毒液の拡散を早める効果もあるのかもしれません。
- 霜焼け
霜焼けは、寒さで手や足の表面の毛細血管が収縮して血流が悪くなる症状です。ドライヤーであぶれば痒みが止まり、霜焼けの症状も軽減するはずです。
私は、北陸の福井県にいた高校時代、夜中に勉強している時に手の霜焼けの痒みに我慢できず、やけくそになってガスコンロの上に手をかざしました。すると、痒みが止まって、翌日には霜焼けがほとんど治ってしまっていました。実は、これが、熱風で痒みが止まることを知ったきっかけです。
- アトピー性皮膚炎
皮膚がかさかさに乾燥して痒くなる症状です。掻くとますます悪化します。私は、アトピーというほどではないと思いますが、皮膚が少しかさかさになって痒くなったことがあります。その時も、ドライヤーで痒みを一時的に抑えることはできました。しかし、アトピーであれば、もちろん診察を受けて治療すべきです。
- 水虫
水虫の原因は、皮膚の中に巣食う白癬菌です。薬で治療すべきですが、薬を付けても痒みがおさまらない時は、掻くよりもドライヤーであぶった方がよいと思います。
熱い砂浜を裸足で歩いたら水虫が治ったという話を昔ラジオで聞いたことがあります。もしかしたら、薬とドライヤーを併用すれば治癒が早まるかもしれません(私はかかったことがないのでわかりませんが)。
- 目に見えないダニ
目に見えないほど小さなダニにたかられた時は、ドライヤーであぶって一時的に痒みが止まっても、すぐまた痒みが戻ってきます。この場合は掻いた方がよいようです。ダニを掻き落とすことができれば痒みは止まります。
そもそも、痒い所を本能的に掻きたくなるのは、皮膚に付いたダニなどの異物を掻き落とそうとするためだそうです。
逆に、蚊に刺された所を氷で冷やせば痒みが止まるという話を聞いたことがあります。私はやったことがないので、効果のほどはわかりませんが。